映画「おと・な・り」や「心が叫びたがってるんだ。」などこれまでに数々の名作を世に送り出している熊澤尚人監督と、まなべゆきこ氏の書き下ろし脚本による新作「運命の足音」が3月14日(月)NUMAにて配信開始となり、富田健太郎が主演を務めました!
熊澤監督は、2005年に「ニライカナイからの手紙」で商業長編映画デビューをし、2006年「虹の女神 Rainbow Song」、2009年「おと・な・り」、2010年「君に届け」などヒット作多数。2017年の「ユリゴコロ」では殺人シーンを交えた人間の真相心理を描いて新境地を開くなど、幅広いジャンルの作品で人気を博します。
脚本のまなべゆきこ氏は、2004年「おと・な・り」の原案である「A/PART」が函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞長編部門で佳作を受賞。以降2013年「ジンクス!!」、2016年「オオカミ少女と黒王子」、2021年劇場版「奥様は、取り扱い注意」など数多くの作品で活躍しています。
そんな熊澤監督と脚本家のまなべゆきこ氏の名作コンビが手がけた今作は、NUMA初のBLモノ。
富田演じる、主人公27歳の奏太(そうた)は、効果音制作の会社に勤める音響技師見習いで、いわゆる「足音フェチ」。
理想の足音の主が自分の運命の相手だと信じて疑わず、早朝の街頭で録音機材を構えては足音を録るという日々を送っています。そしてついに見つけた理想の相手はなんと男…。友情から愛情へ移り変わっていく心の変化や葛藤を、「足音」をモチーフに明るくかつ繊細に描く、爽やかなボーイズラブストーリーとなっています。
富田は本作で同性との恋に葛藤する青年を、真直ぐな明るさで好演しています。また、高校時代の親友でひたむきに奏太に思いを寄せる和哉(かずや)には、映画「太陽を掴め」「モリのいる場所」「ミッドナイトスワン」など多くの作品に出演しているほか、ドラマ「ケイ×ヤク‐あぶない相棒‐」での悪役の演技も記憶に新しい人気個性派の吉村界人さん。彼の優しいハスキーボイスが繊細な役柄に色気を纏わせます。また、奏太の理想の足音の主である歩(あゆむ)には、映画「許された子どもたち」で鮮烈な印象を残し、「毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞」を受賞、今後続々と公開作が控える新進気鋭の上村侑さん。奏太を翻弄する役どころを初々しく演じています。
「おと・な・り」を手がけた熊澤監督作品だけあり、今作も「足音」を始めとする様々な「音」の演出に特にこだわりをみせています。革靴・パンプス・スニーカーなど7種類の靴を使って、雨バージョンや雑踏など実際に歩いて録音した足音が全編に使用されています。和哉の足音は全6種類、歩は10種類の中から選定されていて、こちらも聞きどころのひとつ。
注目の顔ぶれで制作された今作は、聞き始めると10分弱の1話分が「あっという間」な面白さで展開されます。