新橋演舞場5、6月公演として、三宅裕司を座長に「熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第8弾 東京喜劇『任侠サーカス~キズナたちの挽歌~』」の上演が決定し、3月7日(月)に製作発表記者会見が行われました。
「お客様が心の底から本当に面白いと思える東京の喜劇“軽演劇”を上演しよう、“東京の笑い”を継承しよう」と、2004年に旗揚げした「伊東四朗一座」。伊東がスケジュールの都合でどうしても参加できないときもその想いを継承すべく、2006年に三宅裕司を座長に「熱海五郎一座」を旗揚げ。
2014年には、ついに伝統ある大劇場・新橋演舞場に進出。以降、新橋演舞場にて毎年公演を行い、毎公演満員御礼で、劇場を大爆笑の渦で包み込みました。
新橋演舞場シリーズ第8弾となる今年の舞台は、任侠の世界。おなじみの一座メンバー(座長・三宅裕司、渡辺正行さん、ラサール石井さん、小倉久寛、春風亭昇太さん、東貴博さん※深沢さんと交互出演、深沢邦之さん※東さんと交互出演)に加え、豪華ゲストに浅野ゆう子さんとA.B.C-Z塚田僚一さんを迎えます。
製作発表記者会見では、松竹株式会社 専務取締役 演劇本部長の山根成之氏が「今公演で新橋演舞場シリーズ第8弾となりました。昨年はコロナ禍で非常に厳しい状況ではありましたが“こんなときだからこそ“上質な笑い”を届けたい“との思いで出演者、スタッフ一丸となり全公演をやり遂げました。今年も予断を許さない状況は変わりませんが、お客様に笑いに来ていただきたい、その一心で公演を開催します。毎回素晴らしいゲストをお招きしているこの一座ですが、今回も新橋演舞場にご縁のある浅野ゆう子さんと塚田僚一さんにご参加いただけるということで非常に心強く思っております。新橋演舞場は客席、舞台上、楽屋、すべてにおいて万全の感染症対策で臨んでおります。今年も(共同主催である)アミューズさんとともに公演の製作を進めて参りますので、ぜひとも(本日ご列席の)皆様のご協力をいただきたいと思います」と、力強く語りました。
株式会社アミューズ 取締役 専務執行役員 荒木宏幸は、「松竹さんとともに“東京喜劇の火を消さない”との思いからスタートした新橋演舞場シリーズは今回8回目となります。今年も三宅座長はじめ一座の皆さんと一緒にお客様に笑いを届ける機会をいただき、大変嬉しく思っております。今年もゲストに素晴らしいお二方をお招きしました。この一座を愛してくださっている浅野ゆう子さんに心からの感謝と、並外れた身体能力のA.B.C-Zの塚田僚一さんに若いエネルギーを注入していただき、今年はさらにパワーアップした作品をお届けします。年齢の若い人にもぜひお越しいただきたいと思います」と期待を込めました。
続いて、昨年2021年5月に古希を迎えたと紹介された座長の三宅は開口一番「(70歳に)見えないでしょ?」と今日最初の笑いで会場を沸かせました。「自分が関わる舞台で中止をした公演が1本もないので運の強い人間と思っていますが、もし終息した後、生の舞台を観に行く習慣がなくなってしまったらという不安もあり、いろいろな思いでいますが、またこの一座で上演できる機会をいただけたので今回は特に力を入れて楽しい作品を作ろうと思っています。とにかく新橋演舞場に来て1つの笑いをみんなで共有する楽しさを生の舞台の素晴らしさを味わっていただき、今までたまったストレスをみんなで発散させましょう!」とやる気を見せました。
渡辺さんは「今回は任侠もので僕は浅野さんが組長を務める組の若頭という役だそうです。内容はまだ台本をもらっていないので分かりません。ただ、私には別の本があります…」と最近発売された自身の著書を宣伝しようとした途端、司会者に強制的に止められ会場の爆笑をさらう一幕を作り挨拶を終えました。ラサールさんは「この一座も初演から20年近く経ちました。旗揚げ当初、三宅さんは70歳過ぎたらもうやってないだろうと言っていましたが、まだまだ(三宅が)やめる気なさそうなのでこれからも若々しくやっていきたいです」と意気込みました。
小倉は「意気込みとかないです。大体人生においてないんです。でもこの一座は稽古から楽しいので、今年は浅野さんの美しさを愛でながら、塚田くんの身体能力の高さに感動しながら、この一座メンバーの馬鹿さ加減に呆れながら、いろんなことを楽しみながらやろうと思います」とゆるい挨拶で笑いを誘いました。
一座メンバーの中で人間国宝に一番近い男と紹介された昇太さんは、「確かにこのメンバーの中では(人間国宝に)一番近いと思いますが、落語協会からはそう思われていないです」と早速会場の笑いをとり、「普段一人で落語という芸をやっているのでみんなで一緒にいる5月、6月が本当に楽しみでしょうがないです」と小倉に続きゆるい挨拶で会場を和ませました。
「さっき楽屋でレギュラーメンバーの平均年齢を計算したら62.8歳と出て、結構年を取っていることを実感しましたが、全36公演1人も怪我人が出ないように頑張りたいです」と東さんが語ると東さんと交互出演の深沢さんは、「昨年厳しい状況で上演しましたがお客さんが拍手でエネルギーを送ってくれたのが忘れられないです。その感謝の思いを伝えられるよう頑張りたいです」とやる気をのぞかせました。
今回のゲストの一人である浅野ゆう子さんは、2013年に熱海五郎一座に出演し今回2度目の登場。「最初に出演させていただいたときは、お客様に笑っていただくことを勉強したいと思い、(三宅)座長に直談判し実現しました。そして、その後も毎年“出たい、出たい”と願い続け、やっと夢が叶いました」と熱く一座愛を話すと、続けて「前回出演したときは(三宅)座長、ラサールさん、昇太さんから衝撃を受け、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。今回どんな衝撃をもらえるのか、楽しみです!」と本番中の失敗エピソードで笑いを誘い、もはや一座メンバー並みの話術で軽快に意気込みを語りました。
もう一人は新橋演舞場シリーズ初めての男性ゲストA.B.C-Zの塚田僚一さん。「(一座の)皆さんとは初めての共演ですが、やるからには全力で務め、いろんなことを吸収したいです」と緊張気味に話しだし、「熱海五郎一座の名に恥じぬようしっかりと頑張りたいです」と堂々とやる気を見せました。
質疑応答の中で、アクロバットで意気込みをとリクエストされた塚田さんがY字バランスを華麗に披露すると、なぜか無茶振りされた渡辺さんもY字バランスをするも見事に失敗。会場は終始爆笑に包まれました。
最後に座長である三宅は、「タイトルから分かるように任侠の世界とサーカス。組長役の浅野さんがしっかりと演じ、サーカスで塚ちゃんの身体能力が発揮される。そこがどう展開するか、今回は自信があります!爆笑の連続、そして最後に感動できるストーリーをみんなで一緒に笑いを体感してください。ぜひ劇場にお越しください!」と意気込み会見を締めくくりました。
歌あり、ダンスあり、アクション最上級のエンターテインメントで、とにかく“笑い”に拘った抱腹絶倒の熱海五郎一座。大爆笑東京喜劇をぜひ新橋演舞場で!