アミューズの財産である「人」や「モノ・コト」などにフォーカスするTOPICSオリジナル企画。当社は2024年10月1日付で組織改編をし、中核事業であるアーティストマネージメント部門にカンパニー制を導入し9つのプロダクションを新設しました。今回は、プロダクション6の代表となった清水達彦(しみずたつひこ)にインタビュー。
俳優、モデル、タレント、ダンサーなど、幅広いジャンルのアーティストを手掛けてきた清水がこれまでの経験を生かし、発起人として開催するオーディションAMUSE AUDITION 2025「It's ME~心躍る人生~」を昨年12月3日に発表しました。
前編では、入社時から現在までマネージャーとして培ってきたキャリアについて、今回のオーディションを立ち上げた経緯など、さまざまな話を聞きました。
アーティストありきの自分から
自分の手でアーティストをプロデュースするマネージャーへ
学生時代から、ドラマや映画、音楽などのエンタメ全般が好きで、「アーティストとモノづくりがしたい」と思って入社。マネージメントに興味があり、念願叶ってマネージャーの仕事に就いたものの、「入社してから2年くらいは毎日辞めたいと思っていた」とこぼします。
清水:「新入社員で入社してすぐに、三宅裕司を担当しました。三宅さんは、自分が物心ついたときから活躍されていた人。自分が仕事を獲ったり方針を決めるわけでもなく、当時の僕は"三宅さんがいるから自分がいる"という感じでアーティストありきの自分がもの凄く嫌でした。何も出来ない自分を棚に上げて、他人や周りの環境のせいにしていた僕は"自分がいるからアーティストがより輝き、世に知られていく"存在にならないといけないと気付きました。そのときの経験から"自分で新人アーティストをプロデュースしたい"と思うようになりました。 それ以降は、世に出る前の新人や、自分で見つけてきたアーティストを担当することが多いです。自分で育てて、世の中に影響を与えるアーティストに成長させて、その結果利益も出す。僕はそれがマネージャーとしてのあるべき姿だと思っています」
自分の手でアーティストをブレイクさせるために行動し始めたことで仕事が楽しくなり、これが「自分の道」だと思えたのは、入社3年目を過ぎたころでした。
ホラン千秋、s**t kingz、茅島みずきなど、これまでに多くのアーティストを世に送り出してきました。 現在は、新設された「プロダクション6」の代表として、次世代のスター候補の育成にも力を入れています。
清水:「マネージャーとしての喜びは、アーティストが成長し、世の中に認められていく姿を見られることです。今まで誰も知らなかった子たちが世の中に知られ、自分と自分のチームの手によって"ブレイクした"と実感できたときに、やりがいを感じますね」
やりがいや喜びが多い反面、苦悩も多い。何もしなくてもブレイクするなどということはなく、何百回と営業をしに行って、 自分が「ブレイクする」と信じたアーティストをプッシュしてきました。
清水:「待っていても仕事は来ないので、アーティストの宣伝プランを立てたら、あとはひたすら営業あるのみです。関係各所に資料を持って行っても相手にされず......の繰り返し。大袈裟ではなく本当に100回、200回くらい通っていると、"そこまで言うなら"と言ってキャスティングしてくださる方がいて。認めてもらえるまでの時間は結構大変でした」
清水が代表を務める「プロダクション6」の特徴は、俳優だけでなく、タレント、ダンサーなど、幅広いジャンルのアーティストが所属しているということ。ときにはまったく知らない世界に飛び込まないといけない状況だったが、とにかく「営業」で、アーティストを羽ばたかせてきたと言います。
清水:「音楽だけを専門に担当してきたマネージャーに僕は音楽の分野だけでは勝てないかもしれませんが、営業を通じてテレビ局の方々とのお付き合いがある分、音楽系のアーティストをメディアに出すことができる。例えば、ダンサーであるs**t kingzを音楽番組やバラエティ番組に出したり 、俳優として新しい挑戦をしたり。テレビ局にも異動がありますから、ドラマ班だった方がバラエティ班に行ったり、音楽班に行ったりすることもあります。ご一緒したみなさんがその先で助けてくれたから、今、何とかなっているのかなと思います」
入ってきた瞬間に感じる圧倒的なオーラ
眠っている才能に出会いたい
アミューズでは、もともとマネージャー自身の裁量に任されていた部分が大きかったのですが、カンパニー制になったことによってさらにやりたい企画がスピード感を持って進められるようにもなりました。そこでまず、清水が企画したのが、昨年12月3日に発表したオーディション、AMUSE AUDITION 2025「It's ME~心躍る人生~」でした。
清水:「カンパニー制が導入される以前からやりたいと思っていました。ただ、オーディションをやるとなれば、アミューズ全社として開催することになるので、やりたいからと言ってすぐに発表できるわけではないんです。 カンパニー制が導入され、やりたいことがスピード感をもって実現できる環境になったので、スムーズに開催することができました」
今回、アンバサダーとしてオーディションを盛り上げる茅島みずきもまた、2017年に開催した「アミューズ 全県全員面接オーディション 2017 ~九州・沖縄編~」で発掘された一人です。
清水:「僕は最終選考の会場にしか行っていないのですが、会場に入ってきた瞬間、"この子だな"と思いました。今、プロダクション6にいる中学二年生の一色香澄や小川冬晴らも、会った瞬間に圧倒的な才能を感じ、実際に新人ながら大きな仕事が決まっていたり、業界内でも注目してもらっています。ただ、そういう子たちは自分の才能に気付いていないことが多いので、そういう才能を我々がしっかり見つけていきたいです」
昨年10月より新組織として新たなスタートをきったアミューズグループにて、第一弾として開催する今回のオーディション。開催する目的や、今回のオーディションの特徴、メリットなどについても聞きました。
清水:「全国各地に眠っている才能の原石を見つけて、プロデュースしたいというのが大きな目的です。僕自身、俳優、バラエティ、アナウンサー、モデル、ダンサーと、さまざまなジャンルのアーティストを手掛けてきたので、今回はジャンルに縛られず、素敵な方と出会えたらと思っています。特徴としては、サポーターという位置づけで、自分で自分の道を切り開いているクリエイターの皆さんに関わっていただきます。本来であれば、オーディションに受かり、育成されたあとにやっと会えるような方たちです。オーディションの時点で才能を見てもらえるということは、大きなメリットだと思いますね」
さらに、今回のオーディションでは同時にエンタメ業界で夢を叶えたいマネージャーやスタッフも募集します。後編では、オーディションについてさらにどのような人材に来てほしいか、審査の内容についてなどを掘り下げます。さらに、アンバサダーを務めるs**t kingzメンバー、茅島みずきのインタビューも掲載します。
*社員の情報は2025年1月時点のものになります。
▽アミューズ人/プロダクション6[後編]―AMUSE AUDITION 2025「It's ME~心躍る人生~」―
https://www.amuse.co.jp/topics/2025/01/amuse_audition_2025its_me_1.html